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原発事故による健康被害②福島の甲状腺がん検査

昨日は実家に帰省していました。今日から授業だったので大学にとんぼ返り。 福島は農業大国なので地元の県北地区も全国同様、稲刈りシーズンです。稲刈りが終われば今度は名産あんぽ柿(干し柿)のシーズンです。食べ物に関する問題はいろいろありますが、今回はスルーで!笑

峠から見下ろすふるさと

前回チェルノブイリの甲状腺がんについてお話をしましたが、チェルノブイリから学び、そして日本の問題に向き合うことが大切だと思っているので、今回は福島原発事故後の甲状腺がんについてレポートしたいと思います!

福島県も事故後に様々な検査をしていますが、甲状腺検査については、事故当時18歳以下の子どもたちを対象に二年毎に検査をしており、現在は2巡目の検査が行われています。エコー(超音波)を使った検査で、4段階に分けた検査結果が数か月後に郵送で送られてきます。(20歳以降になると5年毎)

実は私も当時ぎりぎり18歳だった為、甲状腺検査の対象です。2巡目においては、安心材料を増やしたい気持ちがあったので、福島県から検査を委託された山形大学と、山形市内の個人経営クリニックで受けました。検査結果は同じでしたが、クリニックは結果がその場でわかるので自分の状況を丁寧に教えていただきました。

気になる結果ですが、1巡目では30万人の子どもが検査を受け113人の子どもたちが、がん、またはがんの疑いという診断を受けました。 この時、福島県と福島県立医科大学の見解によると、 「一巡目の検査は事故前から進行していたがんが見つかった場合があること(スクリーニング効果)と、チェルノブイリ原発事故の甲状腺がん急増は5年後という結果から、現段階(事故から2年後)と照らし合わせることが出来ず、原発事故の影響とは考えにくい」 と公表しました。

そして、スクリーニング効果うんぬんと言っていられない2巡目の結果ですが、現在17万人の検査結果が発表され25人の子どもたちにがん、またはがんの疑いの診断がでました。 通常100万人に3人という発症率で福島県の結果を比べると、実に20~50倍(地域による)の発症率という結果です。

また環境省が行った福島県外3県での甲状腺がん検査(2013年発表)では、青森県、山梨県、長崎県の4365人の子どもたちを検査し、「福島と他県はほぼ同じ結果(割合)になった」と発表しました。 他にも、最近のニュースでは北茨城市で3人の子どもが甲状腺がんだと診断されました。(2014年度の検査)

甲状腺がんの結果は原発事故の影響とは考えにくいと国や県から言われ、そして周りもあんまり騒がないと「ああそういうもんなのかな。大丈夫かな」という気分にも陥るのは国民性なのかもわかりませんが、私が大切だと思うのは、周りの雰囲気は関係なく、「自分の子どもは、自分自身は本当に大丈夫なのか」といのちを守るための努力を尽くすことだと思います。

≪参考資料≫

原発事故と甲状腺がん 菅谷昭 著 出版:幻冬舎ルネッサンス新書

「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 岡山大津田敏秀氏ら論文で指摘 http://www.huffingtonpost.jp/2015/10/08/tsuda-toshihide-fukushima-pandemic_n_8262682.html

茨城)北茨城市、甲状腺がん3人 昨年度18歳以下検査

http://apital.asahi.com/article/news/2015082600002.html

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